研究概要 |
メタンフェタミン(methamphetamine,METH)4mg/kgを急性投与して30分後から24時間まで数点の間隔を置いて断頭した。急性投与から2時間後に於いてカルモジュリン(CaM)のmRNAであるCaMIは線状体と側坐核で減少し、CaMの量も線状体で減少した。慢性実験としてはMETH4mg/kgまたは生食を1日1回、14日間反復投与し、28日間休薬した後にMETH4mg/kgまたは生食をチャレンジすることによって4群を設定し、チャレンジから6時間後に断頭した。このMETH反復投与は行動感作を生じさせる投与方法である。反復投与から休薬後のMETHチャレンジによって膜分画のカルモジュリンが中脳辺縁系、海馬、前頭葉皮質で増加していた。このことはMETH反復投与によって行動感作が形成された状態では再チャレンジによって容易に可溶性分画から膜分画へCaMのtranslocationが引きおこされることを示唆している。
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