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1999 年度 実績報告書

ラット線条体のヒドロキシルラジカルに関する神経薬理学的研究ードーパミン神経細胞移植の

研究課題

研究課題/領域番号 10670907
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

石田 康  宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (20212897)

研究分担者 西森 利数  宮崎医科大学, 医学部, 教授 (20112211)
橋口 浩志  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (40305090)
植田 勇人  宮崎医科大学, 医学部, 講師 (70244192)
キーワードドーパミン / ヒドロキシルラジカル / 線条体 / 6ーヒドロキシ ドパミン(6-OHDA) / マイクロダイアリーシス / 移植 / ラット / 免疫組織化学法
研究概要

本研究では、ラットを用いた黒質線条体系ドーパミン(DA)線維の限局した化学破壊の後、線条体への胎仔中脳細胞の移植を行い、その過程において種々の実験を施行した。これらの結果を比較・統合することにより、DA入力遮断後の線条体のヒドロキシルラジカルの発生環境とそれに対しての神経細胞移植やL-DOPAその他のDA作動薬の影響を多角的に検索でき、それらと行動や形態学的変化(転写修飾因子、アポトーシスなどの脳内発現)との相関が明かとなる。またDA神経の脱落・再生・分化の段階における可塑性、移植部の神経伝達物質の動態の特殊性も明かとなる。
1) 脳定位的に6-OHDAを一側の内側前脳束へ微量注入することにより、中脳カテコラミン細胞を化学破壊した6-OHDA動物(ヘミ・パーキンソン病モデルラット)を作製した。
2) 6-OHDA動物の中から移植群を選び、破壊側線条体に胎仔中脳DA細胞の移植、および行動評価を行った。
3) 6-OHDA動物の破壊側線条体、移植部線条体、非破壊・非移植側線条体を対照に、c-Fos蛋白などの転写因子を指標に、methamphetamineやL-DOPAに対する神経応答を観察し、行動との関連を明らかにした。また、黒質や移植部線状体における各種グルタミン酸受容体を形態学的に観察し、DA神経の脱落・再生に関与するグルタミン酸入力の役割を明らかにした。
4) 線条体で細胞外ヒドロキシルラジカル(OHラジカル)の定量を行った(継続中)。ヒドロキシルラジカルの定量には、サリチル酸を局所潅流することによって形成されるdihydroxybenzoic acid (DHBA) を電気化学検出器付き高速液体クロマトグラフィー(HPLC-ECD)により検出することによって行った。この際、DA神経系に対するフリーラジカル発生の起因物質として、L-DOPAの投与を行い、細胞外DA・5-HT、それらの代謝産物(DOPAC・HVA・5-HIAA)の推移とともに、DHBAの経時的変化を追った。L-DOPA腹腔内投与後、細胞外L-DOPA,DAの増加に引き続き、2,3-DHBA濃度の増加が確認された。この反応に関する各群の差異やそのメカニズムについて、引き続き研究を継続中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 石田 康 他: "Tetrohydrobiopterin 末梢投与によるモデルパーキンソン病ラット線条体セロトニン生合成能の変化"脳と精神の医学. 9(4). 383-387 (1998)

  • [文献書誌] Ishida,Y.et al.: "Serotonergic activity in the rat striatum after intrastriatal..."Brain Research. 788(1-2). 157-161

  • [文献書誌] Ishida,Y.et al.: "Methamphetamine-induced Fos expression in the substantia nigra..."Neuroscience Research. 30(4). 355-360

  • [文献書誌] Todaka,K.,et al.: "Cellular distribution of the NMDARI in fetal ventral..."Experimental Neurology. 160(2). 394-401

  • [文献書誌] Ishida,Y.et al.: "Basal expression of c-Fos and Zif268 in the rat basal ganglia:.."European Journal of Neuroscience. 12(2). 771-775

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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