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1998 年度 実績報告書

アルツハイマー病の画像所見と病理変化の相関に関するデジタル画像処理による解析

研究課題

研究課題/領域番号 10670911
研究機関札幌医科大学

研究代表者

中野 倫人  札幌医科大学, 医学部, 助手 (20284995)

研究分担者 村上 新治  札幌医科大学, 医学部, 講師 (30142756)
キーワードアルツハイマー病 / 脳血流量 / 神経病理学
研究概要

1 補助金の使用項目
ニコン生物顕微鏡E600(E6F-15-1)と顕微鏡デジタルカメラ(HC-300i)を備品として購入した。Power Macintosh G3に接続して、画像解析ソフトMac SCOPEにより病理標本での病変の分布や面積を測定することが可能になった。また、消耗品として、カルチャーフラスコ、チューブ、ピペットを購入して、病理標本の免疫染色を行った。
2 研究結果
(1) 病理所見の解析
SPECTで継続的な脳血流量の測定が可能であった64歳のアルツハイマー病患者(AD)の剖検脳から左右14箇所(計28箇所)の標本を取り出した。Bodian染色と抗β抗体の二重染色を行い、老人斑面積と神経細胞数を計測した。新システムにより、データの再現性が高まり、上頭頂小葉、角回、縁上回、上側頭回および後帯状回において、アミロイドの沈着と神経細胞の脱落が明瞭に検出できた(アミロイド面積 >2%,神経細胞数<20 cells/mm^2)。神経原線維変化については、検索中である。
(2) 脳血流画像の解析
5症例のADについて、SPECTを用いた脳血流量(rCBF)を、^<123>I-IMPを用いた動脈血持続採血法(Kuhl法)と^<99m>Tc-ECDを用いたPatlak・Plot法の両者により測定した。下頭頂小葉、後頭葉、側頭葉において、rCBFの著明な低下が認められた。核種による差異としては、^<123>I-IMPによる評価のほうがより鋭敏にrCBFの低下を検出し、高いコントラストが得られた。
(3) 病理所見とrCBFの相関
両者を対応し得た1症例では、rCBFとアミロイドの沈着と神経細胞の脱落には有為な相関があった(r >0.5)。引き続き症例数の増加をまって検討を加えている。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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