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1998 年度 実績報告書

自家造血幹細胞移植後残存腫瘍への自己抗原・シャペロン結合体による特異的免疫療法

研究課題

研究課題/領域番号 10670931
研究機関旭川医科大学

研究代表者

鳥本 悦宏  旭川医科大学, 医学部, 助手 (00281882)

研究分担者 高後 裕  旭川医科大学, 医学部, 教授 (10133183)
キーワード熱ショック蛋白 / 腫瘍免疫 / 造血幹細胞移植
研究概要

【目的】自家造血幹細胞移植では移植片対白血病細胞(GVL)効果がなく移植後再発が問題である。本研究では移植後残存白血病細胞(MRD)に対する免疫療法を想定し,自家骨髄移植後のMRDモデルを作成し同系白血病細胞株由来のheat shock protein-腫瘍抗原複合体(HSP-Ag)を用いた腫瘍特異免疫の誘導とその機序について解析した。【方法】BALB/cマウスに致死的線量の放射線全身照射施行後,同系健常マウスの骨髄細胞の輸注および同系マウスBリンパ性白血病細胞株A20の接種をし,白血病細胞残存自家骨髄移植モデルを作成した。A20よりHSP-AgとしてHSP70およびGP96をADP固相化カラムとFPLCにて精製した。骨髄細胞移植日をDay0とし,何も免疫しない群,A20由来のHSP70あるいはGP96を皮下注した群の生存日数をKaplan一Meier法にて比較検討した。また,移植後マウス脾細胞を分離し,細胞表面抗原の発現をフローサイトメーターにて解析するとともに,51Crで標識したA20に対する特異的細胞障害活性を検討した。【結果】HSP-Agを接種しない群に比べてHSP70およびGP96接種群ではいずれも有意に平均生存日数の延長を認めた。また,HSP-Ag接種群では,HSP-Ag非摂取群に比べてCD4++CD62-のメモリーT細胞の増加が認められた。さらに,HSP-Ag接種群ではA20に特異的な細胞障害活性が誘導されていることが明らかとなった。【結論】以上の結果より,自家骨髄移植後の免疫再構築の時期に白血病細胞由来のHSP-Agを用いることで,この白血病細胞に特異的な腫瘍免疫を誘導しうることが明らかとなった。目的】自家造血幹細胞移植では移植片対白血病細胞(GVL)効果がなく移植後再発が問題である。本研究では移植後残存白血病細胞(MRD)に対する免疫療法を想定し,自家骨髄移植後のMRDモデルを作成し同系白血病細胞株由来のheat shock protein腫瘍抗原複合体(HSP-Ag)を用いた腫瘍特異免疫の誘導とその機序について解析した。 【方法】BALB/cマウスに致死的線量の放射線全身照射施行後,同系健常マウスの骨髄細胞の輸注および同系マウスBリンパ性白血病細胞株A20の接種をし,白血病細胞残存自家骨髄移植モデルを作成した。A20よりHSP-AgとしてHSP70およびGP96をADP固相化カラムとFPLCにて精製した。骨髄細胞移植日をDay0とし,何も免疫しない群,A20由来のHSP70あるいはGP96を皮下注した群の生存日数をKaplan-Meier法にて比較検討した。また,移植後マウス脾細胞を分離し,細胞表面抗原の発現をフローサイトメーターにて解析するとともに、^<51>Crで標識したA20に対する特異的細胞障害活性を検討した。【結果】HSP-Agを接種しない群に比べてHSP70およびGP96接種群ではいずれも有意に平均生存日数の延長を認めた。また,HSP-Ag接種群では,HSP-Ag非摂取群に比べてCD4+CD62-のメモリーT細胞の増加が認められた。さらに,HSP-Ag接種群ではA20に特異的な細胞障害活性が誘導されていることが明らかとなった。【結論】以上の結果より,自家骨髄移植後の免疫再構築の時期に白血病細胞由来のHSP-Agを用いることで,この白血病細胞に特異的な腫瘍免疫を誘導しうることが明らかとなった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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