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1999 年度 実績報告書

チオレドキシン遺伝子導入による新しい造血幹細胞移植法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10670967
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

服部 豊  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20189575)

研究分担者 池田 康夫  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
木崎 昌弘  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20161432)
鎌田 民弘  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90265794)
キーワードチオレドキシン / 造血幹細胞移植 / 遺伝子治療 / 薬剤耐性
研究概要

本年度は骨髄細胞など造血細胞へのチオレドキシン(TRX)遺伝子導入を試みたが,導入細胞を得ることが困難という問題に突き当たった。これは,TRX遺伝子産物が血液細胞に対し毒性を持つというよりも造血細胞への遺伝子導入の技術的困難さによると考えられた。この解決策として、本来血液細胞に発現していない受容体遺伝子を導入しリガンド刺激することによって、わずかに遺伝子導入された細胞を特異的に増幅させるという全くユニークなシステム開発に成功した。すなわち角化細胞増殖因子(KGF)受容体の発現は上皮系細胞に限局しており、その結果リガンドであるKGFは、血液細胞に対しては増殖効果を示さない。そこで、まずK-sam遺伝子をサイトカイン依存性細胞株UT-7/GM、Ba/F3、32Dcl3に導入しこれをKGFで刺激したところサイトカイン非存在下でも容量依存性増殖が認められた。この際32D/K-sam細胞の形態を観察したがKGF刺激は明らかな分化誘導を伴わないことも判明した。次にK-sam遺伝子をレトロウィルスベクターを用いてマウス骨髄細胞に導入し生体外液体培養を施行した。その結果KGFを加えて5日間培養したところ培養前に比し6倍程度のコロニー形成細胞(CFC)の増加が認められた。増加したCFCには未分化なCFU-Mixも含まれ、同方法は未熟な造血前駆細胞をも増幅せしめ、KGF処理による明らかな分化誘導の所見は得られなかった。K-sam遺伝子導入法は、分化誘導といった血液細胞の特性の消失を来すことなくこれを増幅する有用な方法と考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kamata,Y.Hattori,et al.: "Efficient amplification of hematopoietic stem/progenitor cells by keratinocyte growth factor(KGF)receptor gene transfer"Blood. 94(10)supple.1. 554a (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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