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1998 年度 実績報告書

エリスロポエチン誘発性高血圧の機序検討

研究課題

研究課題/領域番号 10671003
研究機関自治医科大学

研究代表者

草野 英二  自治医科大学, 医学部, 助教授 (50102249)

研究分担者 飯村 修  自治医科大学, 医学部, 助手 (60265246)
小松 則夫  自治医科大学, 医学部, 講師 (50186798)
キーワードエリスロポエチン / 透析患者 / サイトカイン / IL-1β / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / 血管平滑筋細胞
研究概要

平成10年度は,透析患者におけるエリスロポエチン誘発性高血圧におけるエリスロポエチン(EPO)の役割を明らかにする目的のため,In vitroでEPOのNO産生に対する影響とその機序を培養血管平滑筋細胞で検討した.
近年、血管平滑筋において、Epo受容体の存在が示唆されているが、EPOの血管平滑筋への直接作用が昇圧に関係する可能性も考えられる。ところで、透析患者においては血中サイトカインレベルが高値を示すことが報告されており、サイトカイン刺激により血管弛緩因子である一酸化窒素(NO)の産生が亢進し、血圧調節に関連している可能性が報告されている。一方、EPOが血管作動物質であるNOの産生に及ぼす影響についての検討は少ない。従って,今回我々は次の3点を検討した.1)血管平滑筋細胞にはEPOの受容体が存在するか 2)EPOはIL-1bで刺激したNO産生に対して如何なる影響を与えるか,3)またその機序はどのようなものかという点である.結果は1)血管平滑筋細胞にはRT-PCR法にて検出されるEPO受容体が存在し,splicing variantも認められた.2)IL-1β刺激時の血管平滑筋における一酸化窒素合成酵素(iNOS)のmRNA,iNOS蛋白の誘導及びNOの産生がEPOの添加により抑制され,その作用がEPO受容体の抗体で解除されることも明らかにした。3)また,EPOによるiNOS-mRNA,蛋白,NOの抑制はC-Kinaseを介し,転写のレベルで起こることも明らかにした.今後これらの結果は,国内の学会や国際学会で発表する予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kusano E.et al.: "Human recombinant erythropoetin inhibits interleukin-1β-stimulator nitric oxide……" Nephrol.Dial.Transplant.(in press). 14. (1999)

  • [文献書誌] Umino T et al.: "AVP inhibits LPS-and IL-1β-stimulated NO……." Am.J.Physiol.(Renal Physiol)in press. 276. (1999)

  • [文献書誌] 草野英二 他: "エリスロポエチン使用と高血圧" 臨床透析(6月増刊号). 14. 121-130 (1998)

  • [文献書誌] 草野英二 他: "エリスロポエチンの昇圧機序の検討" 腎性貧血研究会(平成9年度研究報告集). 67-72 (1998)

  • [文献書誌] 秋元哲 他: "エリスロポエチンはインターロイキン-1(IL-1β)による一酸化窒素(NO)とcGMP" 腎とエリスロポエチン研究会Proceeding(印刷中). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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