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1998 年度 実績報告書

膵ランゲルハンス島細胞の発生・増殖機能に関する発生工学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 10671036
研究機関徳島大学

研究代表者

山岡 孝  徳島大学, 医学部, 助手 (40263826)

研究分担者 杉野 弘  徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50211305)
野地 澄晴  徳島大学, 工学部, 教授 (40156211)
板倉 光夫  徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60134227)
キーワード膵島 / 膵β細胞 / 発生工学 / トランスジェニックマウス / サイトカイン / TGF-β / Pax-6 / アクチビン
研究概要

(1) 活性型TGF-βをglucagon promoterでNODマウスに発現させるトランスジェニックマウス:TGF-βが膵島を攻撃するCD4、CD8陽性Tリンパ球を抑制し、NODマウスにおけるインスリン依存型糖尿病の発症率を著しく低下させた。また、TGF-βの膵島増殖抑制作用によって、膵島は低形成となった。
(2) 優性阻害型アクチビン受容体、常時活性型アクチビン受容体、正常型アクチビン受容体をinsulin promoterでそれぞれ発現させるトランスジェニックマウス:アクチビンのシグナルが過小でも過剰でも膵島の発生は障害された。したがって、膵島の正常発生には適正な強度のアクチビンシグナルが必要であることが明らかとなった。
(3) インターフェロン-γをglucagon promoterで発現させるトランスジェニックマウス:インターフェロン-γの直接毒性によって、リンパ球の働きを介さずに膵β細胞にアポトーシスが生じた。しかし、インターフェロン-γには未分化な膵島細胞の増殖を刺激する作用もあり、膵島の再生が活性化することにより、糖尿病は発症しなかった.
(4) Pax-6をinsulin promoterあるいはPDX-1 promoterで発現させるトランスジェニックマウス:どちらのpromoterを使用しても膵β細胞の分化異常とアポトーシスにより糖尿病が発症した。また、PDX-1/Pax-6-トランスジェニックマウスでは膵管上皮細胞原発の嚢胞腺腫が発生した。Pax-6は、未分化な膵島前駆細胞の増殖を促進する作用と、膵α細胞のフェノタイプを誘導する作用、の2つの作用を有すると考えられた。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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