研究概要 |
1、ヒトA型ナトリウム利尿ペプチドレセプター(hNPRA)の5'上流領域約2.1kbをThermal Asymmetric Interlaced(TAIL)-PCR法を用いて決定した。ハイブリダイゼーション法により開始コドンより約300bp上流に多型性の高いマイクロサテライトを発見したため、本態性高血圧症患者125名と年齢の一致した正常血圧者125名を用いて関連調査を行ったが、この多型と本態性高血圧症に有意な関連は認めなかった(Am J Hypertens 1999.12;1144-1148) 2、昨年度に決定したヒトB型ナトリウム利尿ペプチドレセプター(hNPRB)の遺伝子構造をもとにPCR-Single Strand Conformational Polymorphism(SSCP)法を用いて、22個全てのエクソン領域と周辺のイントロンについて遺伝子多型の有無を検討した。その結果、C2077Tとイントロン18に9bpの挿入/欠失多型を発見した。C2077T多型は以前に報告したGTリピートと100%連鎖していたため、今回は挿入/欠失多型を用いて脳梗塞症について関連調査を行った。118名の脳梗塞患者と123名の遺伝子を調べた結果、脳梗塞とこの挿入/欠失多型に関連を認めなかった(Hypertens Res,in press)。 3、ドーパミンD1レセプター遺伝子のA-48G多型について本態性高血圧症患者131名と正常血圧健常者136名を用いて関連調査を行った結果、A-48G多型が本態性高血圧症と有意に(p<0.01)相関することが明らかとなった。
|