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1998 年度 実績報告書

悪性眼球突出症の原因に関する研究-後眼窩組織浸潤T細胞の自己抗原特異T細胞レセプターの解析-

研究課題

研究課題/領域番号 10671048
研究機関久留米大学

研究代表者

広松 雄治  久留米大学, 医学部, 助教授 (10201740)

研究分担者 長沢 徳子  久留米大学, 医学部, 助手 (60261070)
副島 恵理  久留米大学, 医学部, 助手 (20301666)
三宅 育代  久留米大学, 医学部, 助手 (50291828)
佐藤 正幸  久留米大学, 医学部, 助手 (90215848)
キーワード悪性眼球突出症 / バセドウ病 / T細胞レパトワ
研究概要

悪性眼球突出症は自己免疫疾患と考えられ、腫大した外眼筋や球後の脂肪組織にリンパ球の浸潤がみられる。しかしこれらの浸潤Tリンパ球が認識する自己抗原は未だ同定されていない。また後眼窩組織における抗原特異的T細胞の存在やそのレパトアの解析の報告はない。
そこで今年度は、1)自己の後眼窩脂肪組織由来の線維芽細胞に反応して増殖する後眼窩組織浸潤T細胞ラインの樹立、2)自己抗原特異T細胞のT細胞レセプターのクロナリティー、特にそのVβレパトアについて検討した。
1) 自己の後高窩組織由来の線維芽細胞に増殖する後眼窩組織浸潤T細胞ラインの樹立
悪性眼球突出症の患者5例より、眼窩減圧術時に後眼窩脂肪組織を得て、線維芽細胞の培養およびT細胞ラインの樹立を試みた。線維芽細胞の培養は既報の如く(Clin Explmmunol 1987)細切した脂肪組織をculture dishにplatingし、DMEM+10%FCSにて培養し、T細胞ラインの樹立はLeobensteinらの方法(JCl 1994,93:2738)で行った。自己線維芽細胞との反応性は^3H-thymidine uptake法にて評価した。5例中2例より自己の後眼窩脂肪組織由来の線維芽細胞に反応するT細胞ラインを得た(Stimulation index:3,6,6.0)。
2) 後眼窩組織の浸透潤Tリンパ球のT細胞レセプターのレパトアの解析
まず同一の患者より外眼筋および後眼窩脂肪組織を採取し、T細胞レセプターのレパトアの解析を行った。液体窒素内に保存した組織より、total RNAを抽出し、cDNAを作製した。次いで各Vβ5'primersとCb3'primerを用いたfamily PCRを行った。得られたPCR産物を非変性条件下のSSCP下で泳動し、T細胞レセプターVβのレパトアの解析を行った。個々の症例でVβ鎖は異なるものの、外眼筋と脂肪組織において同一の移動度にバンドを認めた。このことから、外眼筋と脂肪組織には同一の自己抗原を認識するT細胞クローンの存在が示唆された。
今後、自己の線維芽細胞や私どもがcandidate抗原と考えているSDHに反応するT細胞ラインのT細胞レセプターのレパトアの解析を進める予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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