研究課題/領域番号 |
10671053
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 譲 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60125565)
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研究分担者 |
玉川 明朗 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80188416)
高橋 和眞 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60292215)
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キーワード | NIDDM / 2型糖尿病 / KK-Ayマウス / CFA / GTT / UCP-2 |
研究概要 |
サイトカイン誘導剤によるKK-Ayマウスの耐糖能の改善とUCP-2の発現増強、エネルギー消費の増大: 肥満2型糖尿病モデルのKK-Ayマウスにサイトカイン誘起剤(フロインドの完全アジュバント:CFA)を投与すると、ipGTTで評価した耐糖能が著明に改善し、その効果は注射後1〜2週間持続した。CFA長期投与KK-Ayマウスは、食事摂取量が変わらないにもかかわらず、生食投与対照に比較して体重増加が有意に小さいことから、エネルギー消費の増大が考えられた。昨年は、CFAの投与後、脾臓におけるUCP-2mRNAの発現が1.5〜2倍に増強し、脂肪、筋肉における発現も増強傾向にあることを報告した。本年は、エネルギー消費の増大を確認するために以下の実験を行った。 1、赤外線体表温度(n=3):サーモスキャナーを用いて体温を測定し、データ解析にはNIH imageを用いた。投与前、24時間後、48時間後の体温(℃)は、それぞれ、生食投与対照群で37.7±0.28、37.8±0.24、37.2±0.32、CFA投与群で37.7±0.42、37.9±0.51、37.0±0.42であり、両群間で差がなかった。 2、酸素消費量(VO_2)(n=3):VO_2(ml/kg/min)は小動物エネルギー消費測定装置を用い、一定時間内に消費した酸素量を測定した。投与前、24時間後、48時間後のVO_2は、それぞれ、生食投与対照群で47.0±5.64、49.5±3.24、50.6±2.91、CFA投与群で48.9±2.85、49.6±1.78、49.8±3.37であり、両群間で差がなかった。 3、心拍数:マウス用心拍・体温テレメータシステムを用いてCFA投与前後の心拍数および体温の日内リズムの変化を観察したが、両群間で有意差はなかった(データ省略)。 いずれの方法でもエネルギー消費の増大を証明することは出来なかった。
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