研究概要 |
アポトーシスによる膵B細胞massの低下が糖尿病におけるインスリン分泌不全の重要な一因子と考えられる。 膵B細胞のアポトーシスの機序を解明する目的で、Tumor necrosis factor-α(TNF-α)のシグナル伝達機構について検討した。培養膵B細胞株、MIN6細胞におけるTNF-α receptor 1 (TNFR1)とそのシグナル伝達物質である,TNFR1-associated death domain protein(TRADD),Fas-associating protein with death domain (FADD), Receptor interacting protein (RIP), FADD-like Interleukin-1β-convertinge enzyme(FLICE)の発現について、RT-PCR法およびRNase proteiction assayにより検討した。また同細胞におけるTNF-αとceramideのアポトーシス誘導作用について、蛍光核染色法、in situ end-labeling immunocytochemistry法、アガロースゲル電気泳動法により検討した。TNFR1,TRADD,FADD,RIP,FLICEの発現を確認した。TNF-αおよびceromidesにより、容量依存性、濃度依存性にアポトーシス様核変性が増加した。 またDNAの断片化、さらにヌクレオゾーム単位でのDNA断片化を確認した。Pax4は膵の分化発生に重要な役割を果たしている。ラットPax4をクローニングした。ラットPax4は4種のアイソフォームから成り、すべてが培養膵臓B細胞に発現していることがわかった。
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