研究課題/領域番号 |
10671084
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
岩崎 直子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70203370)
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研究分担者 |
淡路 健雄 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60297546)
尾形 真規子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10233404)
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キーワード | 羅患同胞対法 / 疾患感受性遺伝子座位 / 2型糖尿病 / MODY / MODY5 / HNF1β / 体重増加 / 妊婦糖尿病 / β3 adrenergic receptor |
研究概要 |
多因子疾患として糖尿病原遺伝子の解析では、羅患同胞対法を用いて2型糖尿病疾患感受性遺伝子座位の解析を継続中である。LODスコアが3.0以上となるマーカーは現在のところ認められないものの、連鎖の可能性が否定できない領域を数ヵ所見出しており、現在fine mappingを施工中である。 単一遺伝疾患としての糖尿病に関しては、臨床的にMODYと診断された症例約60例を対象に、新規の候補遺伝子であるHNF-3α遺伝子の変異を直接塩基決定法により検討した。対象として正常者50名を用いた。これらの対象において病因と考えられる変異はCoding lesionに見出せず、本遺伝子の糖尿病発症への寄与は極めて低いと考えられた。また、HNF-1β/MODY5遺伝子の新たな変異をsplicing siteに見出した。変異は家系内の3例の糖尿病者全員に確認され、うち1例に非糖尿病性に腎機能障害および泌尿生殖器系の発生異常の合併を認めた。HNF-1β遺伝子がインスリン分泌のみならずこれらの臓器の発生分化にも関与している可能性が示唆された。 また、妊娠中の体重増加を来しやすい遺伝素因として、糖尿病妊婦においてはβ3 adrenergic receptor遺伝子多型の関与の可能性のあるひとを報告した。
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