新しいコラゲナーゼとして、昨年rodent用にLiberaseRIが発売、入手可能となった。そこで、ラットを用いて膵島を分離し、Liberase RIの有用性を実験的に検討した。Dextran/Albumin濃度勾配を利用した方法に準じてラット膵島を分離した。分離膵島数はLiberase RI使用群が862個、一方従来のコラゲナーゼであるSigma typeV使用群が750個であった。Static incubationを施行し、膵島のインスリン分泌能を検討したところ、良好な結果であった。 分離膵島数、インスリン分泌能ともにほぼ満足できる結果であり、本法はラットの膵島分離に有用な方法であると考えられた。Liberase RIを用いることにより、より良好な膵島が得られることが期待される。今後はこの方法で得られた膵島を用いて、人工膵の実験の発展を目指す予定である。
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