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1999 年度 実績報告書

癌転移関連遺伝子のクローニングとその臨床応用に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 10671117
研究機関広島大学

研究代表者

吉田 和弘  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (50230727)

キーワード癌転移 / 転移関連遺伝子
研究概要

人由来の転移を起こす2つの細胞株を得た。
1 人由来の転移癌細胞株(A375 melanoma cell)のDNAをマウスの非転移株(AH8 control)に導入し、ヌードマウスに移植し、肺転移を起こすクローンを得た。
2 乳癌細胞株MDA435をヌードマウスの皮下に移植し肺転移を起こすクローンを繰り返し皮下移植を繰り返し肺転移株MDA4A4と非転移株MDA2C5を得た。
昨年度までに、これらの細胞よりcDNA differential displayにより新たに4個のクローンを見いだし、相同性の検索により新たな遺伝子であることが判明した。これらの遺伝子のmRNAの発現は、Northern blotを用いて解析すると約2.5kb,4.5kb付近にそれぞれsingle bandとして確認された。転移株と非転移株での発現を検討すると、MDA4A4で発現しており、MDA2C5ではNorthern blotを用いた検索では検出されず転移に関連した遺伝子である可能性が示唆された。これらの細胞株をヌードマウスに皮下移植し、実際の転移巣と非転移株での発現を同様にNorthern blotを用いて解析したところ、おもしろいことに必ずしも転移巣で高い発現は確認できず、癌細胞の与えられた環境により微妙に発現の変化が認められるmoleculeであることが示唆された。今年度はさらにこれらの細胞株からのmRNAをもちいてDNAマイクロアレイにより、人の遺伝子2万クローンよりの解析を行い、既知の遺伝子および未知の遺伝子を含め約200種類のクローンで発現の差が確認されている。現在これらのクローンの解析および前年度に確認した遺伝子断片の相同性を確認中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 吉田和弘: "膀胱癌・乳癌におけるテロメラーゼ活性とその臨床応用"テロメア・テロメラーゼ,日本医学館. 179-184 (1999)

  • [文献書誌] Yoshida,K.: "K-Sam gene,a member of the heparinin finding growth factor gene,is amplified in scinhous gastric calcinoma"Proceedings of the 3rd International gastric cancer congress. 327-331 (1999)

  • [文献書誌] 吉田和弘: "遺伝子診断の応用と限界"臨床消化器内科. 13. 184-194 (1998)

  • [文献書誌] 吉田和弘: "消化管の発症前遺伝子診断の現状と展望"医学のあゆみ. 別冊2. 184-186 (1998)

  • [文献書誌] 吉田和弘: "胃癌における新しい守後因子"癌と化学療法. 25. 2021-2027 (1998)

  • [文献書誌] 吉田和弘: "膀胱癌、大腸癌、乳癌及び甲状腺癌におけるテロメラーゼ活性"日本外科系連合会雑誌. 23. 965-969 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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