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1999 年度 実績報告書

甲状腺未分化癌の増殖・転移と血管内皮細胞増殖因子VEGFの関連性

研究課題

研究課題/領域番号 10671118
研究機関徳島大学

研究代表者

三木 仁司  徳島大学, 医学部, 講師 (40219605)

研究分担者 増田 栄太郎  徳島大学, 医学部, 助手 (50314860)
駒木 幹正  徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (60215382)
キーワード甲状腺未分化癌 / VEGF / 増殖 / 転移
研究概要

我々が樹立した甲状腺未分化癌細胞株ACT-1が高濃度のVEGF,IL-6,IL-8などのサイトカインを合成・分泌していることをすでに今までの研究で確認した。そこで、今年度はACT-1におけるVEGF分泌の調節機構を検討することとした。ACT-1自身がIL-6,IL-8を合成分泌していることに注目し、これらのサイトカインがautocrineまたはparacrine的にVEGF分泌を調節しているのではないかと考え、培養液中にIL-6またはIL-8を添加し、ACT-1からのVEGF分泌量を測定した。
IL-8を1ng/ml,10ng/ml,20ng/mlの濃度にした培養液でACT-1を4日間培養し培養液中のACT-1が分泌したVEGF濃度を測定したが、IL-8無添加に比し有意差は認められなかった。よって、IL-8はACT-1のVEGF分泌能に何ら影響は及ぼさないと考えられた。一方、IL-6を1ng/ml,10ng/ml,20ng/mlの濃度にした培養液でACT-1を4日間培養した場合、IL-6濃度が10ng/ml,20ng/mlの培養液中のVEGF量はコントロールに比し有意に高値であった。さらにIL-6の影響を確認するために抗IL-6抗体をIL-6添加培養液に追加すると、IL-6によるVEGF分泌亢進効果が中和された。
以上より、ACT-1自ら産生しているIL-6によりVEGF分泌を亢進させ、in vivoにおいて腫瘍血管を新生させて腫瘍増殖を促進させているのではないかと思われた。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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