研究課題/領域番号 |
10671119
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
梅本 淳 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (60185072)
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研究分担者 |
諏訪 正人 日本化薬株式会社創薬本部主任, 研究員
駒木 幹正 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (60215382)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | タモキシフェン / α-acetoxytamoxifen N-oxide / DNA付加体 / ^<32>Pポストラベル法 / 子宮内膜癌 |
研究概要 |
抗エストロゲン剤、タモキシフェン(tamoxifen;TAM)を長期服用する乳癌患者に子宮内膜癌が発生することが知られているが、その原因としてTAMがDNA付加体を形成することが考えられる。平成10年度の研究で我々はTAMのDNA結合への活性化体としてa-acetoxy-TAMとa-acetoxy-TAM N-oxideを化学合成しin vitroでDNAやdG(2^`-deoxyguanosine)と反応させ結合体を得た。MS(質量分析)やNMR(核磁気共鳴スペクトロスコピー)を用いた解析によりそれぞれ4つの立体異性体からなるa-(N^2-deoxyguanosiny1)tamoxifenとa-(N^2-deoxyguanosiny1)tamoxifen N-oxideであることを示した。平成12年度、これらin vitroで見出されたTAM-DNA付加体がTAMを投与したラットやマウスの肝臓に実際に形成されているか否かを^<32>P-ポストラベル法で調べた。その結果、両DNA付加体ともその存在が確認された。すなわち、ラット、マウスともtrans型のa-(N^2-deoxyguanosiny1)tamoxifen がDNA付加体の約50%を占めていた。また、trans型のa-(N^2-deoxyguanosiny1)tamoxifen N-oxideがマウスでは7%を占めていたのに対し、ラットではわずか0.3%であった。この違いが生じる原因としてTAMのN-酸化酵素であるflavin-containing monooxygenaseの活性がラットよりマウスで高いことが考えられる。また、TAM投与患者白血球では約50名の患者の内3名からtrans型のa-(N^2-deoxyguanosiny1)tamoxifenが微量検出された。現在、TAM投与患者の子宮内膜を調べるべく試料を集めている。
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