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1998 年度 実績報告書

乳癌におけるプロテアーゼインセビターPP5/TFP1-2遺伝子変化について

研究課題

研究課題/領域番号 10671126
研究機関横浜市立大学

研究代表者

石川 孝  横浜市立大学, 医学部・付属病院, 病院助手 (80275049)

研究分担者 市川 靖史  横浜市立大学, 医学部, 助手 (70254208)
宮城 洋平  横浜市立大学, 医学部, 助手 (00254194)
キーワード乳癌 / セリンプロテアーゼインヒビター
研究概要

Placental protein 5(PP5)/Tissue factor pathway inhibitor (TFPI-2)は、セリンプロテアーゼによる局所におけるECM分解の抑制、およびこの酵素がもつ外因系血液凝固の阻害作用による血管内皮細胞への腫瘍細胞付着の抑制の作用を通して、転移の成立を抑制すると考えられる。これまで、セリンプロテアーゼインヒビターPlacental protein 5(PP5)/tissue factor pathway inhibitor(TFPI)-2について、乳癌組織におけるPP5/TFPI-2mRNA発現を観察した。
(方法)乳癌20例から癌部、非癌部、および線維腺腫5例の腫瘍部から約0.5cm^3の標本を採取した。標本の一部を用いてH-B染色を行い、病理組織を確認した後、ISOGENのプロトコルに従い、mRNAを抽出した。PP5/TFPI-2mRNAの発現は、cDNAプローブを用いてノーザン法で観察した。
(結果)PP5/TFPI-2mRNA発現は、非癌部正常乳腺、線維腺腫では、全例で観察されたが、癌部では20例中16例で認められなかった。
(考察)乳癌におけるPP5/TFPI-2遺伝子発現の消失は、乳癌の増殖浸潤能に影響していると考えられる。現在、正常で発現するPP5/TFPI-2mRNAが、乳癌で消失、低下する現象は、PP5/TFPI-2mRNA発現の低下が、その遺伝子座である7q31.1-31.2にLOHが生じた後、残ったアレルのPP5/TFPI-1遺伝子の点突然変異によるジェネテイツクな変化か、DNAチル化などによるエピジェネテイックな変化によるものか、原因となる遺伝子変化を観察中である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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