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1998 年度 実績報告書

乳癌治療におけるAlloimmune response応用についての基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671130
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

出月 康夫  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60081717)

キーワード乳癌 / HLA-ClassI
研究概要

研究目的
HLA Class I欠損した腫瘍細胞とこれに対応するリンパ球のセルラインを得るために研究材料の収集、及び前処理を平成10年度に施行した。乳癌では約3割にHLA Class I欠損腫瘍が存在する事が今回の研究により判明した。このHLA Class Iの欠損が癌の進展、悪性度についてp53、臨床的予後との比較を行ったが、この点では有意な所見は得られなかった。今後、この点に絞って実験的な研究を追加する予定である。
研究実施
研究材料の収集
1) 対象症例
1998年2月より6月までの5ケ月間に乳房切除術、およびリンパ節郭清を施行した15例の乳癌手術対象患者よりインフォームド・コンセントを得た後、乳癌組織、リンパ節、末梢血単核球を採取した。患者の組織型は、非浸潤性乳管癌 2例、浸潤性乳管癌 11例、硬癌 2例であった。腫瘍はtl 3例、t2 11例、t3 1例で、リンパ節転移は、3個以内(nla)3例、4個以上(n1b 1、n3 1)2例であった。
2) 研究材料の前処理
乳癌組織中のHLA Class I抗原の発現率を検討するために、モノクローナル抗体(W6/32,DAKO)を用いて、免疫組織染色および単離細胞浮遊液を作成してフローサイトメトリー法によりHLA Class I抗原の発現について検討した。HLA Class I 陰性例は、免疫組織染色では25%に、フローサイトメトリー検査では発現率20%以下の症例が27%に認められた。
研究成績の報告
以上の成績について、HLA Class I抗原とp53抗原発現率、臨床経過による悪性度評価について第36回日本癌治療学会(福岡)にて報告を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 出月康夫: "再発乳癌に対する末梢血幹細胞移植(PBSCT)併用高用量化学療法" 癌と化学療法. 26. 83-89 (1999)

  • [文献書誌] 出月康夫: "乳癌におけるHLA-ClassI欠損と病理組織p53との検討" 日本癌治療学会誌. 33. 314 (1998)

  • [文献書誌] 出月康夫: "末梢血幹細胞移植併用術前動注化学療法を施行した進行乳癌の1例" 癌と化学療法. 25. 735-738 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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