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1998 年度 実績報告書

OKT3特異的な抗T細胞レセプター・イディオタイプ抗体と抗原特異免疫抑制の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671138
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

早坂 勇太郎  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30120033)

研究分担者 藤田 省吾  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (58257020)
山田 修  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30167712)
キーワードOKT 3 / 抗OKT 3・2次抗体 / BMA 031(αβTCR・framework) / TCRVβ / 抗ヒトαβTCR・イディオタイプ抗体 / Auto-MLR / OKT 3処理“Stimulator" / OKT3投与患者血清処理“Responder"
研究概要

抗ヒトCD3モノクローナル抗体OKT3(マウスIgG)は,異種原性が強く投与3,4日後の患者血清中に抗OKT3・2次抗体が検出される症例が多い。その多くは,OKT3に特異的な抗イディオタイプ抗体とマウスIgGに対する抗アイソタイプ抗体が報告されてきた。一方,本患者血清は,ヒトT細胞とインキュベート後にFITC一抗ヒトIgG抗体の陽性反応が細胞解析(FACScan)にて観察された(抗ヒトT細胞・同種抗体の測定)。さらに,この陽性反応は,ヒトT細胞・抗原レセブターに特異的な抗ヒトモノクローナル抗体BMA031(αβTCR・framework)処理後に陰性に転化し,抗ヒトaβTCR・同種抗体と推察された。また本患者血清は,ヒトT細胞処理後には,FITC-BMA 031やTCRVβ(αβTCR・V領域β鎖/イディオタイプ)の抗ヒトモノクローナル抗体の陽性反応も阻害したため,抗ヒトaβTCR・イディオタイプ同種抗体と推察された。次に,OKT3投与患者血清中に検出された本抗体の抗原特異性をOKT3処理“Stimulator"に対する自己リンパ球混合反応(Auto-MLR)にて検討した。この結果,未処置の“Responder"(陽性コントロール)と比べ,OKT3投与患者血清(抗ヒトαβTCR・イディオタイプ同種抗体陽性)処理後の“Responder"のMLR反応では,40%以上も抑制された。一方,ATGAM(ウマIgG)やATG-F(ウサギIgG)など,抗ヒトT細胞異種抗体;ATG)処理“Stimulator"に対するAuto-MLRでは,反応抑制が見られず,反応が亢進する傾向を示した。このため,今回OKT3投与患者血清中に観察された抗ヒトaβTCR・イディオタイプ抗体は,OKT3(マウスIgG)を抗原認識するヒトT細胞に対する特異性を有し,ATGAM(ウマIgG)やATG-F(ウサギIgG)を特異的に抗原認識するヒトT細胞とは異なる成績を本年度の日本移植学会総会にて報告した。さらに,術前輸血DST患者血清(抗HLA抗体特異的)や抗ブタ抗体陽性血清についても抗ヒトaβTCR・イディオタイプ同種抗体も検討し,ALL患者向清(抗CALLA抗体)についても検討しつつある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 早坂 勇太郎 ほか: "『抗αβTCR・イディオタイプ抗体によるT細胞での抗原特異的な免疫抑制の基礎研究』" 日本移植学会雑誌『移植』. 33. P167 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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