研究概要 |
1) 理研DNA開発銀行より分譲していただいたp53が組み込まれたアデノウイルスベクターを用いて,当科で樹立,継代,維持している培養ヒト食道癌細胞を用いて,in vitroにおける増殖抑制効果を検討した.その結果程度の差はあるが,増殖が抑制されることが明らかとなった. 2) 現在はインフルエンザウイルスの赤血球凝集素(以下HA)で標識した,P53癌抑制遺伝子を封入したリポソームを作製している.HAの量とそれに封入するp53等の癌抑制遺伝子の量を決定しているところであるが,HAの量がなかなか決定できずにおり,リポソームの完成には至っていない. 3) 患者より食道癌組織を採取し、新しい培養細胞株およびヌードマウス可移植性食道癌株を作製した。また、一部を凍結保存し今後の研究に備えた。
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