研究概要 |
クローン病腸管病変のコラーゲン分析について、現在まで腸管コラーゲン分析法を確立し、対照群、クローン病症例について以下のように測定を行った。 1. 腸管コラーゲンの分析法の確立 再現性をもつ測定法として以下の方法を確立した。病変部よりプロコラーグンを抽出、コラーゲンとした後、コラーゲン量はハイドロキシプロリン量として定量した。コラーゲン分画の分析(I,III,IV)はdelayed reduction SDS-ureaポリアクリルアミド電気泳動法で各サブユニットを分離して比率を算出した。 2. 腸管壁コラーゲンの測定 1) 対照:23例 正常対照群として潰瘍性大腸炎12例、大腸癌9例、大腸ポリープ1例、その他1例の計23例について病変から離れた健常部について測定した。 2) クローン病:25例 Perforating type(痩孔型)15例、non perforaing type(非痩孔型)10例について健常部、病変部のコラーゲンを現在、測定中である。 現在のところ、測定したクローン病症例が少ないため、更に症例を増やして測定し、コラーゲン量、分画について、クローン病症例と対照群、クローン病健常部と病変部、痩孔と狭窄部の比較を行う予定である。更に術後再発とコラーゲン分析の結果との関連を検討する。
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