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1998 年度 実績報告書

胃全摘後に回・結腸間置再建術を行った胃癌症例におけるBauhin弁の機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 10671220
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

梶本 徹也  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20266604)

研究分担者 羽生 信義  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30189592)
高山 澄夫  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50197216)
宮川 郎  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10277080)
山本 尚  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10266695)
キーワード胃全摘 / 回・結腸間置再建術 / Bauhin弁 / ileocolonic junction(ICJ) / 括約筋 / 内圧測定
研究概要

(目的)回・結腸を再建臓器として用いた胃全摘術施行症例を対象とし,Bauhin弁(lleocolonic junction:ICJ)が再建臓器内で括約筋として機能するかどうかを確認すること. (仮説)再建回・結腸内のICJは,結腸内容の逆流を防止するとともに,摂取された食餌の通過を調節する.つまり,ICJは高圧帯を示し,結腸内バルーンの拡張でICJは収縮し,嚥下による食道の収縮波の伝播にともないICJは弛緩する. (進行状況)今年度から来年度にかけて,15-20症例の研究を予定しており,現在までに3例終了した. (方法)X線透視下に,内圧測定用カテーテルを経鼻的に挿入し,スリーブがICJに位置するようにカテーテルを固定.嚥下にともなう食道,再建回腸・ICJ-結腸内圧の変化を測定.結腸内バルーンを拡張し,消化管内圧の変化を記録. (結果)3症例中2例においてICjは10-15mmHgの高圧帯を示した.いずれの症例においてもICJには間歇的に1分間に4回の周期的な収縮がみられ,時に100mmHg以上に達した.高圧帯を示さなかった1例においてもこの収縮の後1-2分の間,ICJには高圧帯が認められた.嚥下による食道の収縮波は2症例ではICJに伝播しなかったが,1例において収縮波の伝播層にともなうICJの弛緩反応が時にみられた.嚥下とは無関係の,回腸からICJ・結腸へと伝播る定期的な強収縮波詳がいずれの症例でも観察された.結腸のバルーン刺激に対するICJ内圧の変化はいずれの症例でも観察されなかった. (考按)再建臓器内でICJは括約筋機能を保持するとともに,本来有している運動伝播機能も損なわれていないことが示唆された. (今後の予定)来年度には,さらに12-17症例の内圧測定を予定している.術後早期症例では吻合腸管間の神経伝達がスムーズに行われないため運動機能が回復しないことが予想されるため,術後経過期間と運動機能の関係についても検討する必要があると思われた.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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