研究概要 |
1.人工肝臓の作成 当初我々は,ホロファイバー型バイオリアクターの使用予定であったが,培養細胞の数,良好な灌流がえられることより,ラジアルフロー型バイオリアクターを使用することとした.A7/E28(不死化伊東細胞)細胞を充填し,レチノールエステル化能を測定し,良好に機能することを証明した. 2.不死化肝細胞の作成 ヒト肝細胞を転移性肝癌切除症例から培養,継代したが,アルブミン産生能やチトクロームP450活性が失われていくこと判明し,さらにバイオリアクターに充填したが分離肝細胞数が少なく十分に機能しなかった.岡山大学小林博士らのグループにreversible immortalizationによって新たに樹立されたヒト不死化肝細胞の提供を申しいれたが,パテント取得の最中であり交渉が難航しているため,やむなく我々自身で不死化肝細胞を樹立するためにSSR♯69ウイルスとAxCACreウイルスによるラット肝細胞のreversible immortalizationを予備実験をおこない,良好な培養増殖がえられ,アンモニア代謝能を有することを証明した.今後,再びヒト肝細胞にて不死化作成予定である.
|