• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

自家発生動物胃癌モデルを用いた胃癌遺伝子治療の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671224
研究機関日本医科大学

研究代表者

松倉 則夫  日本医科大学, 医学部, 講師 (70124427)

キーワードMNNG / アデノウイルスベクター / HSV-TK / 実験胃癌 / 遺伝子治療 / 自殺遺伝子 / ラット / アポトーシス
研究概要

本年度は実験胃癌の自殺遺伝子治療による経時的変化を病理組織学的に検討することを目的とした。雄ウィスターラットにMNNG(N-methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine)を飲料水として100μg/mlで30週間投与し、60週で実験に供した。73匹中38匹(52%)に胃腫瘍が発生した。開腹後アデノウイルスベクターでHSV-TK(herpes simplex virus thymidine kinase)を5×10^8pfu腫瘍内にin situ投与し(Ad.CAGHSV-TK)、実験開始2-5日の4日間プロドラッグとしてganciclovir 100mg/mlを腹腔内投与した。開腹のみ(12匹)、ベクターのみ(5匹)を対照として、Ad.CAGHSV-TK/ganciclovirの実験群を、遺伝子治療開始後3日(4匹)、8日(6匹)、30日(5匹)に剖検した。胃腫瘍内の穿刺部位アポトーシスは治療群8日、30日で対照に比し有意に増加した(p<0.001)。腫瘍内の炎症、繊維化は経時的に増加し、壊死、異物巨細胞の出現、瘢痕化は30日で有意に増加した(p<0.05)。この結果より、自殺遺伝子治療後の原発巣の経時的組織変化として、ヒトの放射線、化学療法の著効例に類似する所見を呈することが明かとなった。また、5×10^8pfu/匹の投与量では肝障害を認めなかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Norio Matsukura,Arichika Hoshino 他: "In situ Gene Transfer and Suicide Gene Therapy of Gastric Cancer Induced by N-Ethyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine in Dogs"Jpn. J. Cancer Res.. 90. 1039-1049 (1999)

  • [文献書誌] 松倉則夫,恩田昌彦: "胃癌遺伝子治療の展望"日本消化器病学会雑誌. 96・12. 1359-1364 (1999)

  • [文献書誌] 松倉則夫,恩田昌彦,島田隆: "イヌ胃癌の遺伝子治療:ヒトに応用可能な自殺遺伝子治療法"日本医科大学雑誌. 66・6. 370-371 (1999)

  • [文献書誌] 松倉則夫,恩田昌彦 他: "胃癌に対する遺伝子治療"消化器科. 29・4. 432-436 (1999)

  • [文献書誌] 松倉則夫 (分担): "ガイトン 臨床生理学"医学書院. 1115 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi