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1999 年度 実績報告書

転写因子ETS-1による血管新生制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671231
研究機関久留米大学

研究代表者

緒方 裕  久留米大学, 医学部, 講師 (20177124)

研究分担者 徳原 宏治  久留米大学, 医学部, 助手 (70268902)
キーワードETS-1 / Angiogenesis / 大腸癌 / 微小血管密度 / VEGF / bFGF / 血管内皮細胞
研究概要

1.ETS-1により血管内皮細胞に誘導される血管新生関連遺伝子の解析
ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)におけるETS-1発現の検討
非刺激時のHUVECにおけるets-1 mRNAの発現がRT-PCRにて確認された.また,血管新生因子VEGFおよびbFGFによるHUVEC刺激後のets-1 mRNAの発現増強も確認された.しかし,本研究では理想的には非刺激時のETS-1発現は認めず,血管新生因子の刺激に反応する細胞が好ましい.現在,ヒト大網から内皮細胞(HOMEC)を単離培養しets-1 mRNAの発現を検討中である.
2.大腸癌組織におけるETS-1発現の意義に関する検討(免疫組織学的検討)
ETS-1は大腸癌組織では95例中85例,89.5%と高率に発現した.細胞別の発現は癌細胞42例(44%),血管内皮細胞63例(66%),間質細胞27例(28%)であった.内皮細胞におけるETS-1発現例の微小血管密度(MVD)37.4±18.8は非発現例の23.2±12.8に比べ有意に高値を示した.臨床病理学的には,内皮細胞のETS-1発現例は壁深達度が深く,肝転移が多く,治癒切除例の生存率は高率であった.また,内皮細胞のETS-1発現例は癌組織のVEGF高発現例が多く,PyNPase活性のT/N比は高値を示したことから,癌組織の血管新生因子によって内皮細胞に発現誘導されるETS-1は腫瘍の血管新生を促進することにより癌の進展に関わることが示唆された.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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