研究課題/領域番号 |
10671234
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
是永 大輔 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (90170414)
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研究分担者 |
犬塚 貞明 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (40258596)
武末 文男 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (30299599)
長濱 俊一 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (70279321)
楠本 宏記 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (00195447)
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キーワード | 大腸癌 / フリーラジカル |
研究概要 |
【目的】デキストラン硫酸(DSS)惹起性大腸炎モデルを用いて、潰瘍性大腸炎を背景とする大腸癌の発がん過程における活性酸素の意義について検討した。 【方法】CD-1マウスに4%DSS溶液を7日間投与後、飲料水を14日間投与する周期を3〜4回繰り返し、各周期終了時にマウスを屠殺し、大腸病変を組織学的に検討した。腸炎の程度をみるために糞便の状態と体重減少を観察し、Disease activity index(DAI)としてスコア化した。各周期毎に血中サイトカイン、大腸粘膜の過酸化脂質(MDA)とスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性を測定した。【結果】(1)DSS投与後、3周期で異型上皮2病変と大腸癌2病変が、4周期で異型上皮2病変と大腸癌1病変が認められた。(2)DSS投与後3日目から10日目までDAIは漸次増加し、中止後14日で正常値に復した。(3)大腸病変の発症する時期と一致してTNF-αが有意に上昇した。(4)3、4周期後のMDA値は1周期に比して有意に高く、逆にSOD活性は各周期毎に低下した。【結語】潰瘍性大腸炎を背景とする大腸癌の発がん過程における活性酸素の意義が示唆された。
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