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1999 年度 研究成果報告書概要

先天性心疾患の治療予後向上にむけた肺血管成長促進物質の低侵襲安定投与法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10671236
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 胸部外科学
研究機関東北大学

研究代表者

遠藤 雅人  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90282128)

研究分担者 近江 三喜男  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00144931)
田中 高志  東北大学, 医学部付属病院, 助手 (10292335)
渡辺 卓  東北大学, 医学部付属病院, 助手 (20323032)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
キーワードヘパリン / 肺血管成長 / VEGF
研究概要

われわれは今回ヘパリンによる肺血管の新生、プロタミンによる血管新生の抑制に関し肺間質の細小血管増加の評価と共に肺胞内VEGFの発現を検討した。また肺における血管新生の評価として、肺胞間質に存在する血管を血管上皮に特異性のあるCD31を用いた免疫染色を行い、Computer Analysis System(CAS)を用い肺胞における血管密度を測定した。【結果】右室圧は生食群に対しヘパリン群は低下し、プロタミン群は上昇した。CASを用いて施行した肺血管密度の測定では肺血管密度はヘパリン群、生食群、プロタミン群の順であった。VEGF染色では肺胞二型細胞及び気管上皮、肺胞壁が染色し血管上皮(経10μm以上)は染色されなかった。染色強度は7日より14日に強く発現した。染色強度はヘパリン群、生食群、プロタミン群の順であった.染色の強度は全群1日目が最も強く発現し次第に減少傾向が認められた。各日齢ではヘパリン、生食、プロタミンの順で強く発現が認められた。【考察】以上の結果よりヘパリンがVEGFの発現を増加させることにより肺血管増殖促進作用をもたらすことが示唆された。これにより肺血管成長促進療法においてVEGFの直接投与がヘパリン投与に匹敵する効果を及ぼすことが期待できる。VEGFは間歇的投与が可能であり、ヘパリン投与がカテーテルを用いた持続的投与が必要であるのに比べてより侵襲が小さく、簡便であることから臨床応用にも有利である。それにより肺血管増殖促進作用が確立されれば両方向性グレン短絡手術を生後早期に行って右心バイパス手術にむけ良好な心機能維持と肺血管床の保護を実現させることができれば単心室型心奇形の治療が大きく向上すると考える。

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公開日: 2006-07-11  

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