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1999 年度 実績報告書

超冷凍法による軟部除去同種保存気管移植法の確立(至適軟骨剥離法について)

研究課題

研究課題/領域番号 10671238
研究機関山形大学

研究代表者

大泉 弘幸  山形大学, 医学部, 講師 (40250930)

研究分担者 成平 佳樹  山形大学, 医学部, 助手 (30301071)
島崎 靖久  山形大学, 医学部, 教授 (60116043)
キーワード同種気管移植 / 冷凍保存法 / 軟骨輪除去
研究概要

平成10年度の研究結果において、分節剥離を行った気管移植片が比較的良好に機能することが確認された事に基づき、気管分岐部を用いた実験を追加した。雑種成犬の気管分岐部(口側4軟骨輪、末梢両側2軟骨輪)を採取し、軟骨輪除去の程度により次の2群(各5頭)を作成した。A群:分節剥離(分岐部上の2軟骨輪を剥離)、B群:軟骨非剥離。これを5%HEPES bufferを含んだTC-199を保存液として4℃で保存後、この保存液に10%DMSOを加えた液内で凍結した。凍結はコンピュータプログラミングフリーザーを用い、-80℃まで凍結し、その後は、液体窒素タンク(-196℃)内で30日間以上保存した。有茎大網片を作成し右胸腔内に誘導した後、右開胸下に胸腔内気管分岐部を採取時と同様に切除し、40℃の恒温漕を用いて急速解凍した移植片を用い、切除部位を置換した。再建部は有茎大網片で被履した。
A群は、2頭が高度、1頭が中等度、2頭が軽度の狭窄を来たした。B群は3頭が高度、2頭が中等度の狭窄を来たした。各群ともに、狭窄は分岐部直上に発現した。
colored microsphereによる検討では、A群がB群に比して、より良好な大網からの血流供給を受けていると推察された。
超冷凍保存法を用いた気管移植片において、分節剥離を行った気管移植片は対照群に比して、良好な血流供給を受けていることが示唆された。しかしながら狭窄の発現はまちまちであった、これは、組織学的に見て、本保存法のみでは拒絶反応を充分にコントロールし得ない事が示唆され、保存液や凍結のプログラミング等、改善を要する点が多いと考えられた。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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