研究分担者 |
渋谷 潔 千葉大学, 医学部, 助手 (20302565)
飯笹 俊彦 千葉大学, 医学部, 助手 (10272303)
柴 光年 千葉大学, 医学部, 講師 (20162620)
馬場 雅行 千葉大学, 医学部, 講師 (00143305)
藤澤 武彦 千葉大学, 医学部, 教授 (80110328)
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研究概要 |
喀痰細胞診D,E判定および肺癌症例に気管支鏡による精査を施行,気管支分岐部の肥厚部,腫脹部を中心に積極的に生検を行うことで,扁平上皮癌のみならず扁平上皮化生,異型扁平上皮化生の局在診断が可能になってきた.採取した生検のHE染色標本を用い,CAS200,CAS Inc.,Elmhrst,ILのMicrometer Programにて各染色標本の気管支粘膜の厚さを計測した.実際には各気管支扁平上皮化生3ヵ所の厚みを測定し扁平上皮化生の異型の程度による相違を比較し以下の知見が得られた.扁平上皮化生,異型なし(N=26)では,平均82.27um,軽度異型扁平上皮化生(N=9)では,平均83.60um,中等度/高度異型扁平上皮化生(N=17)では,136.14um,であり中等度/高度異型扁平上皮化生は推計学的に有意に粘膜は厚くなっていることが確認された.正常もしくは気管支炎(N=8)では,44.75um,上皮内癌(N=2)では,315.83umであった.以上扁平上皮化生では,推計学的に有意に正常もしくは気管支炎の粘膜に比べ厚みが増しており,また扁平上皮化生は異型の程度が進行するにつれて推計学的に有意にその厚みを増していた.
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