研究課題/領域番号 |
10671290
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
竹中 勝信 岐阜大学, 医学部, 助手 (00283292)
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研究分担者 |
永田 浩一 愛知県がんセンター研究所, 生化学部, 室長 (50252143)
西村 康明 岐阜大学, 医学部, 助教授 (60198512)
坂井 昇 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021487)
早川 大輔 岐阜大学, 医学部, 助教授 (70252145)
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キーワード | 脳動脈瘤 / 内皮細胞 / エンドグリン / 遺伝子多型 |
研究概要 |
前年度には実験的動脈瘤の形態的増大のメカニズムにつき研究を行い、血流の変化と壁の構成細胞の変化を検討した結果、内皮細胞の役割が重要であることが示唆されたため、今年度は、内皮細胞の機能調節蛋白の1つであるendoglinに注目し、脳動脈瘤患者においてその遺伝子解析を行った。82名の脳動脈瘤患者(男33名、女79名(平均年齢60.2歳))について検討した。遺伝子解析は、末梢血白血球より抽出したゲノムDNAを用いて、exon7とexon8およびそのintronを中心として、SSCP法およびダイレクトシークエンス法を用いて健常者(114名)との比較検討を行った。脳動脈瘤患者においてendoglinの機能に重要とされるexon7、8には、mutationは認めず、一方exon7とexon8の間には6塩基(GGGGGA)のinsertionが存在する症例が高頻度に認めれた(p<0.05)。これらの患者は多発性の脳動脈瘤を高頻度に合併していた。脳動脈瘤患者の遺伝子レベルでの背景因子として内皮細胞機能調節蛋白質endoglinの遺伝子レベルでの変化が存在する可能性が推察された。
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