研究課題/領域番号 |
10671296
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮武 伸一 京都大学, 医学研究科, 講師 (90209916)
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研究分担者 |
福山 幸三 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (60238516)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | adenovirus / bFGF / gene therapy / GFAP / glioma / herpes simplex virus / re-steneris |
研究概要 |
単純ヘルペスウイルス(HSV)は感染した細胞で遺伝子が複製され、その細胞を死に至らしめるが、その複製極初期に発言されるICP4は重要であり、ICP4欠損HSVはこれ自体では遺伝子複製不能であり増殖できない。よってICP4遺伝子を腫瘍特異的な遺伝子プロモーターの下流に接続し、その細胞を破壊することが期待される。われわれは肝細胞で特異的に発現するalbuminに注目し、そのenhancer/promoter(e/p)でICP4遺伝子をdriveさせる組換えHSVであるG92Aを作成した。予想通りG92Aは肝細胞癌を特異的に破壊しつつ、自己を複製する組換えHSVであると考えられた。以上の研究結果より、グリオーマ特異的な組換えHSV vectorの開発を行っている。astroglia特異蛋白であるGFAPのe/pの制御下にICP4を発現するunitをHSVのtkのcoding sequenceに挿入したplasmidを作成した。現在このplasmidとd120(ICP4欠損HSV株)DNAとのhomologous recombinataionを行い、組換えウイルスの作成中である。しかしながら、数度の相同組換えを行ったにもかかわらず、現在のところ、目的のウイルスはえられていない。 一方われわれは、変異型HSVの細胞毒性を血管障害に向けることとを考え、増殖細胞を破壊し、感染を繰り返すhrR3を用いて、balloon angioplasty後の血管再狭窄病変への治療実験を行い、有効な結果を示したそこで、この結果を生かし、上記のstrategyを生かし、増殖する血管平滑筋特異的なウイルスの開発も行っている。 また、血管新生および神経保護効果を有する塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)発現アデノウイルスによる脳血管新生および網膜神経細胞の変性抑止の治療実験を行い、良好な結果を得たので、報告している。
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