研究課題/領域番号 |
10671311
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
岩田 明 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (90275131)
|
研究分担者 |
小松 裕明 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (90305540)
相原 徳孝 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (00264739)
真砂 敦夫 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70209419)
加藤 泰治 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (60094364)
山田 和雄 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (90150341)
|
キーワード | heat-induced apoptosis / glioma cell Line / p-53 / p21 |
研究概要 |
温熱療法は悪性グリオーマ治療法の一つとして有望視され、臨床応用も試みられている。しかし、その抗腫瘍機構の詳細は不明であった。今までに我々は、グリオーマに温熱刺激を加えると、細胞株により異なった温熱応答、細胞回転を示すこと、この差はp53遺伝子がmutant type(T98G)かwild type(A172)かによること、また下流にあるp21(CDK/Waf1)遺伝子の異なった反応を引き起こすことなどを明らかにしてきた 今回、私どもは温熱刺激によるアポトーシス誘導系を確立し、wild typeのグリオーマ細胞株(A172)では温熱刺激がアポトーシスを誘導すること、その際にはbax mRNAとbax蛋白およびp53蛋白が増加することを明らかにした。 今後、温熱刺激によるグリオーマのアポトーシス誘導機構解明を本研究の主目的とし、1)アポトーシスに至る過程でbax,bcl-2,bcl-x,ICEなどアポトーシスに直接関連する遺伝子群がどのように動くのか、2)このアポトーシスはp53がwid typeのグリオーマ細胞株に限られるのか、3)p53がmutant typeの細胞株でも正常なp53遺伝子を強制発現させればアポトーシスに導くことが出来るのか、4)このアポトーシスにp21は関与しているのか、5)担脳腫瘍ラットでも温熱刺激によりアポトーシスを刺激できるのか、などを明らかにする予定である。
|