研究課題/領域番号 |
10671316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
松居 徹 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (70199735)
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研究分担者 |
谷口 民樹 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30275888)
森川 栄治 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90251256)
森本 正 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20230154)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 脳血管攣縮 / くも膜下出血 / プロテインキナーゼC / β-エスチソ / スキンドファイバー / 1、2-ジアシルグリセロール / 過酸化1、2-ジアシルグリセロール / フリーラジカル |
研究概要 |
初年度(1998)および次年度(1999)の研究により以下のことが事実となった。1.過酸化diacylglycerol(DAG)は対象としたビーグル犬脳底動脈を収縮させる。これは、チャンバーで行われた結果であり、同時に外液中のカルシウムの存在に左右されないことも確認できた。2.過酸化DAGの作用をさらに明らかにするために、β-escinによりpermeabilazationした血管にたいする過酸化DAGの影響を観察した。OAGよりも強力でphorbol esterと同程度の張力発生をpCa=5.5-5.0で示した。3.種々の過酸化DAGのなかで、palmitoyl-arachidonyl diacylglycerol-hydroperoxide(5x10^<-5>M)が、最も強力であり、早期にPKCαおよびε.のdown-regurationを確認できた。これらは、当初の予定どうりの進行状況である。本年は、上記に加え、4.当初より最終年度に計画していた、実際の脳血管攣縮モデル(ビーグル犬2段出血、ラットくも膜下出血モデル)を作成し、脳底動脈、中大脳動脈(コントロールとして)、脳幹組織、くも膜下血腫、髄液中の過酸化DAGおよび生体内ラジカル捕捉系(Vit.C,Vit.E)の変化について検討した。嚢内のVit.C,Vit.E系の抑制現象が明らかであり、palmitoyl-arachidonyl diacylglycerol-hydroperoxide、palmitoyl-2-linoleoylglycerol hydroxide等過酸化DAGの増加およびベースからの高値が確認できた。まだ、推測の域を出ないが、過酸化DAGの増加は、遅発性の脳血管攣縮の発生のみならず微小脳循環障害にも深く関わることが示唆された。
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