研究概要 |
臨床用磁気共鳴装置内において、16誘導での脳波測定を可能にし、その脳波上の棘波、鋭波の同定などは十分に可能となった。まず、静磁場下での脳波測定では、脳波上のノイズやMRI画像の劣化が生じるため、シールドとノイズフィルターの最適化を行い、さらに、脳波電極上でのeddy currentの軽減を目的に電極の形状の改良と電極および導線の配置における改良を行った。 さらに、その上で現有の臨床用磁気共鳴装置(Signa Horizon,GE社,1.5tesla、エコープラナー対応)を用いて、拡散強調磁気共鳴画像および血液酸素化に基づくBlood oxygenation level dependent(BOLD)画像を健常正常人に対して施行し、脳波電極装着の有無でどの程度の信号劣化にとどめられるかについて検討した。その結果、脳波電極装着下でも、手掌擦過刺激による脳の賦活は十分同定可能であり、近い将来、臨床応用として、てんかん焦点検出が十分に可能となるような発作波同期撮影システムが完成した。
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