研究概要 |
(1)磁気共鳴装置内での脳波検出と脳波同期磁気共鳴画像撮影が可能なシステムの作成: 現在保有している臨床用磁気共鳴装置(Signa Horizon,GE社,1.5tesla、エコープラナー対応)内において、16誘導での脳波測定を可能にし、その脳波上の棘波、鋭波の同定などは十分に可能となった。まず、静磁場下での脳波測定では、脳波上のノイズやMRI画像の劣化が生じるため、シールドとノイズフィルターの最適化を行い、さらに、脳波電極上でのeddy currentの軽減を目的に電極の形状の改良と電極および導線の配置における改良を行った。また、脳波上での棘波をトリガーにしてBlood oxygenation level Dependent(BOLD)画像やエコープラナー拡散強調画像の連続撮影を行うためのシステムを作成した。 (2)てんかん焦点診断法のための基礎実験 静磁場下での脳波測定では、脳波上のノイズやMRI画像の劣化が生じるため、その基礎実験として、同一健常正常人にて、脳波電極装着時と非装着時においてEPI画像を連続撮像し、信号/ノイズ比の比較と信号の経時的安定性の比較を行った。さらに、手掌擦過刺激、および手指対立運動負荷における賦活領域のピクセル数を比較検討した。その結果、本システムで十分画像解析可能なレベルであることが確認された。
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