研究課題/領域番号 |
10671341
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
篠崎 哲也 群馬大学, 医学部, 講師 (90251115)
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研究分担者 |
渡辺 秀臣 群馬大学, 医学部, 講師 (40231724)
高岸 憲二 群馬大学, 医学部, 教授 (70154763)
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キーワード | アルカリフォスファターゼ / 血清 / 機能 / 糖鎖 |
研究概要 |
我々はこれまでにアルカリフォスファターゼ(ALP)に関して、(1)生体内のピロリン酸結晶を分解する作用があること、(2)生体内でエネルギー代謝に関与している可能性があること、(3)同種のIgGやIgMなどの免疫グロブリンと結合する事、及びその事によりALP活性が高まること、(4)その活性増強はALP活性の種々の阻害剤や増強剤を添加した条件下でも変化がないこと、(5)ALPには生体内で免疫グロブリンと結合する事により炎症反応を押さえるような働きをしている可能性がある事等ALPの生物学的存在意義を考える上で極めて興味深い実験結果を報告してきた。ALPには肝・骨・小腸・胎盤由来等種々の亜型があることが知られているが、これらの臓器特異的ALPではその糖鎖構造の違いが重要な役割を果たしているのではないかと考え、現在、種々の骨疾患を有する患者血清よりBlue SepharoseやプロテインA等のアフィニティークロマトグラフィーを用いてALPの単離を行い、それをSDS-PAGEを用いて展開し、更にこれにALPの特異的抗体を用いたWestern Blottingを応用しているところである。これにより、種々の骨疾患により血清中のALPが上昇する事が知られているが、それらの中でも診断のマーカーとなるような疾患特異的ALPの存在が明らかになるかもしれないと考える。そして最終的には、HPLCと種々のレクチンを用いたアフィニティークロマトグラフィーを応用してALPの糖鎖構造の解析を行なう予定である。
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