研究課題/領域番号 |
10671342
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山縣 正庸 千葉大学, 医学部, 助手 (00220244)
|
研究分担者 |
王木 保 日本工業大学, 機械工学科, 教授 (10049695)
後藤 澄雄 千葉大学, 医学部, 助教授 (10143273)
守屋 秀繁 千葉大学, 医学部, 教授 (30092109)
|
キーワード | 内視鏡手術 / 脊椎固定術 / バイオメカニクス / 腰椎 / 脊椎インプラント |
研究概要 |
1)脊椎椎体間固定用スクリューの作成とその力学試験 脊椎の椎体間の固定を行うにはスクリュー1個のみの固定ではその固定性に問題があり、またスクリュー2個を直達法で刺入するには十分なスペースが確保できない。そこで丸形のスクリューと三日月型のスクリューを試作し、それらの組み合わせたインプラントを作成した。スクリューのサイズは外径14mm長さ25mmでピッチ、内部ヌスミ径を変えた4種類のスクリューを作成した。スクリューの圧縮強度はアムスラー式万能試験機を用いその破壊荷重、変形量を求めた。スクリューの1型、3型は1000kgの荷重を越えたが2型、4型、は550、900kg荷重で破壊した。スクリューのピッチが大きいほどまた内部ヌスミのRが大きいほど強度的に弱くなった。また三日月型スクリューの強度は270kg重であった。三日月型スクリューの強度を増すために内部に2mmリブをつけその強度測定すると1040kg重に増加した。臨床的に用いるスクリューの形状としては丸型とリブ付三日月型スクリューの組み合わせが最適である。 2)実験用穿刺内視鏡手術装置の試作と動物実験による手術手順の検討 椎間板に達するには周囲の神経、血管、腹部腸管の解剖学的位置関係から1) 左斜め前方の大血管と腸腰筋の間から、または2) 腸腰筋層内を直達する、2つのアプローチが考えられる。動物実験用として直径8mm,5mmの2種類の穿刺するためのガイドピン、ガイドパイプ、ドリル、タップ、挿入レンチを作成し、それぞれにインプラントを作成した。ビーグル犬3頭、日本白色家兎5羽を用いて腰椎側方からのアプローチを行った。X線透視下に十分な深さまで椎間板を切除し椎体終板にタップを行い、椎体間の固定を行うことが可能だった。術前の解剖学的検討から腸管、大血管の排除は可能で椎間板側面に直達し椎間板固定が行い得ることがわかり、本術式の臨床応用への可能性が示唆された。
|