研究課題/領域番号 |
10671389
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
加藤 義治 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (00143850)
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研究分担者 |
久保田 元也 東京女子医科大学, 医学部・整形外科, 助手 (20246581)
伊藤 俊一 東京女子医科大学, 医学部・整形外科, 助手 (10307580)
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キーワード | 慢性腎不全 / 血液透析 / 破壊性脊椎関節症 / 遺伝子多型 / ビタミンD受容体 / ApoE / β2-microglobulin |
研究概要 |
長期血液透析患者における透析アミロイドーシスのうち、破壊性脊髄関節症(Destructive Spondyloathropathy:以下DSA)は、重篤な脊髄麻痺を引き起こし、ADLを障害、時に致死的となる重大な合併症である。本年度研究者は、DSAが骨粗鬆症患者において、β2-microglobulin(以下β2-mg)が引き金となって、発生・進行していくのではないかとの前提のもと、骨代謝受容体多型の分析を集中的に行っている。すなわち、β2-mgの組織沈着性をApoE genotypeで、骨粗鬆症の遺伝子素因をビタミンD受容体遺伝子(以下VDR)で分析した。対象は単純X線上、明瞭なDSAを示した男性9、女性8の17例である。ApoEの結果は、E3/3;11例、E3/4;5例、E2/3;1例で、E3/3が圧倒的に多く、VDRでは、bb;11例、Bb;5例、BB;1例とbbが多かった。この結果からは、ApoEはE3/3型、VDRはbb型が本症を引き起こしやすいように思われるが、それぞれは日本人の正常人比率と変わりはなかった。また両者の組み合わせとしては、E3/3・bb;8、E3/3・Bb;3、E3/4・Bb2、E3/4・bb;2、E3/4・BBとE2/3/bb;が各1であった。この結果からDSAを起こしやすい遺伝子多型として、E3/3・bb(約半数を占める)が、本症の遺伝子素因とも考えらるが、解釈は慎重でなければならない。さらに、正常人、DSAに至らないHD患者のこれら多型を調べ、さらに骨代謝マーカー、単純X線所見でのDSAの型、修復の有無などを総括的に判定する必要がある。
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