研究分担者 |
角田 俊信 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80187806)
田上 恵 東京大学, 医学部・附属病院分院, 助教授 (90107657)
花岡 一雄 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (80010403)
玉井 久義 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00272592)
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研究概要 |
本年度は,ラットへの手術手技の習得にほとんどの時間を費やしてしまった.それでも,平成12年3月7日現在,熱侵害刺激に対する過換気の効果を3例において検討中である. 来年度は,単なる過換気の影響に関する実験を終了させ,Methysergideの過換気の影響への効果を検討する.NMDA受容体の関与についてAP5とMK801による前処置および後処置により検討し, (1)有効ならば,NOの関与について検討する.その根拠は,NMDA受容体の作用にNOを介した機序が含まれていると共に低濃度のNOに鎮痛効果が報告されていることである. (2)無効ならば,非NMDA受容体の関与についてCNQXを用いて検討をおこなう予定である. また,metabotropic受容体が脊髄においてpre-synapticに抑制効果を示すと報告されていることは鎮痛効果との関係から興味深く作動薬であるAP4,拮抗薬であるAP3を脊髄投与して鎮痛効果について検討してみたい.これらの実験は結局,過換気によりCNSのグルタミン酸濃度が上昇するという報告から過換気の鎮痛機構と関連付ける目的でおこなっているが,脊髄におけるグルタミン酸濃度の変化が脊髄後角細胞活動にどのような変化を与えるかについても検討したい.
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