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2001 年度 実績報告書

難治性慢性疼痛に対する誘発痙攣の除痛効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671420
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

高崎 光浩  佐賀医科大学, 医学部, 講師 (70236206)

研究分担者 十時 忠秀  佐賀医科大学, 医学部, 教授 (20038722)
キーワード薬剤誘発痙攣 / 難治性慢性疼痛 / SPECT / コハク酸メチルプレドニゾロン / 脳波
研究概要

種々の除痛治療に長期間の除痛効果が得られない難治性慢性疼痛の5症例に施行された全身麻酔下のModified Induced Convulsive Therapy(modified DICT)を行い、従来の術中の連続的脳波観察と治療前、治療後にSingle Photon Emission Computed Tomography(SPECT)による視床付近の血流変化を観察した。
<対象と方法>
症例:原因疾患は全例視床痛による片側の上・下肢痛。男性4例、女性1例、年齢53〜67(60.0±4.9)歳。
方法:酸素、笑気、セボフルランで全身麻酔の緩徐導入、ベクロニウムで筋弛緩後に気管内挿管、左側臥位として22G 6cmブロック針で大槽内穿刺施行。CSFの逆流を確認後、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(MP)187.5mg(3.0ml)をCSFにて5mlに希釈後、5回のバーボテージを行い大槽内へ注入した。その後患者を仰臥位として、バイタルサインと脳波をモニターしながら、酸素とセボフルラン1.5%で麻酔を維持し3〜4時間観察した。異常脳波が30回を越した時点でジアゼパム10mgを静注し、さらにチアミラール150mgの静注を10分間隔で数回行い異常脳波の抑止を行った。SPECTによる脳血流検査は治療2日前と治療7日後に行った。
<結果>
全症例でMPの大槽内注入15〜20分後から10〜20分間隔で30〜90秒間持続するθ波帯域の多極高振幅徐波複合が観察された。全例で前向性、後向性健忘とともに経過観察を行った治療後7日まではほぼ完全な除痛が得られ、鎮痛薬を必要とする症例はなかった。SPECTによる治療前後の患側視床の血流は小脳を参照部位とした場合、治療後は2.2〜6.4(4.6±1.5)%の改善が認められた。このSPECTの結果から視床の血流改善が除痛に何らかの影響を与えているのではないかと推測される。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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