研究課題/領域番号 |
10671423
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
志茂田 治 熊本大学, 医学部・附属病院・麻酔科, 講師 (40187480)
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研究分担者 |
生田 義浩 熊本大学, 医学部・附属病院・中央手術部, 助手 (90264308)
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キーワード | 術中循環変動 / 危険因子 / 自律神経機能検査法 / 交換神経性皮膚血管運動反射 / 周波数解析 / 圧反射感受性 |
研究概要 |
術前に、(1)交換神経性皮膚血管運動反射(以下SVmR)を誘発し振幅を計測、(2)圧反射感受性(BRS)と収縮期血圧変動の低周波数成分(SBP-LFC)・心拍変動の高周波数成分(RR-HFC)の周波数解析で自律神経機能を評価した。麻酔導入直前から手術開始までの麻酔そのものによる循環変動、ならびに手術中の循環変動を収縮期血圧変化量、心拍数変化量で計測した。また、術中に誘発SVmRを計測した。その結果、以下のことが明らかとなった。 (1)刺激強度が一定であれば麻酔深度とSVmR振幅は反比例する。 (2)麻酔深度が一定であれば刺激強度とSVmR振幅は正比例する。 (3)糖尿病、高血圧などの合併症を持つ患者でもSVmR振幅を含めた術前の自律神経機能検査で正常値を示す患者もいる。 (4)糖尿病、高血圧、虚血性心疾患、自律神経障害なとの合併症に関わらず、術前の誘発SVmR振幅が正常の患者では術中血圧変動が少なく、振幅が小さい患者では術中血圧変動が大きい。 (5)術前誘発SVmR振幅と術中除脈には相関がないが、頻脈には緩い相関がある。 (6)術前BRSと術中心拍数変動幅には緩い相関があるが、RR-HFCは術中心拍数変動幅には相関が弱い。 (7)術前SBP-LFCと術中血圧変動幅には緩い相関がある。
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