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1999 年度 実績報告書

全腸管洗浄の敗血症患者肝障害への効果-サイトカイン、接着因子、NOXよりの検討-

研究課題

研究課題/領域番号 10671425
研究機関大分医科大学

研究代表者

野口 隆之  大分医科大学, 医学部, 教授 (90156183)

研究分担者 森 正和  大分医科大学, 医学部, 助手 (20220022)
キーワード多臓器障害 / 高ビリルビン血漿 / sFas / Nox / DAO / アポトーシス / 腸管障害
研究概要

1.敗血症性ショック15名(7名;生存群、8名;死亡群)の臨床患者で血漿NOx、sFas、炎症性サイトカイン、血清ビリルビンが5mg/d1以上の肝障害、血清クレアチニン値が5mg/d1以上の腎障害、P/F ratioの検討を行った。肝障害は生存患者で43%、死亡患者で75%、腎障害は生存患者で14%、死亡患者で100%P/Fratioは108±28vs.177±37と死亡群で有意に低値を示し、NOxレベルは112.4±27.4vs.68.5±30.3μM/L、sFasは3.3±1.2vs.1.4±0.5U/mlとともに死亡群で高値を示したため臓器障害と何らかの関係があるのではないかと思われたが、侵襲の大きさ、時間関係が明確でないため動物実験より検討を加えた。ラット盲腸結紮一回穿刺敗血症モデル、肝臓虚血再灌流モデルでは血漿NOxレベルは33.5±2.8vs.26.2±1.9μM/Lと上昇は見られたが弱く、またsFas、肺組織でのFasの発現も弱いが、肝組織では強く、特に肝臓虚血再灌流モデルでの急性肝障害発症の成因としてNO、肝組織apoptosisは何らかの影響があるのではないかと考えられた。
2.次に14名のショック患者で腸管洗浄を行えた患者4名と行えなかった10名で血清ビリルビン値、腸障害のマーカーとしてDAO,炎症のマーカーとしてIL-6,IL8,抗炎症のマーカーとしてIL-10、アポトーシスのマーカーとしてsFasを測定して検討した。洗浄群と非洗浄群に数の上で差があったため、有意差は見られなかったが総ビリルビンとsFas(p=0.045),直接血ビリルビンとsFas(p=0.043)、DAOとsFas(p=0.010)の間に有意の相関が見られアポトーシスと腸管の障害と多臓器障害時の高ビリルビン血漿の関係が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 野口隆之: "ALI-アポトーシスとNOの関係から"ICUとCCU. 23(11). 823-827 (1999)

  • [文献書誌] 岩坂日出男: "肝虚血再灌流障害におけるアポトーシスの関与とその制御"循環制御. 20. 265-269 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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