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1999 年度 実績報告書

ARDSの病態に迫る;肺胞マクロファージにおけるサイトカインとFasの発現

研究課題

研究課題/領域番号 10671438
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

山下 智充  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20305600)

研究分担者 松田 知之  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30281265)
橋本 悟  京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (90167578)
キーワード肺胞マクロファージ / ARDS / サイトカイン
研究概要

肺胞マクロファージの活性化とそれに引き続く多核白血球の肺内浸潤と活性化がARDSすなわち急性肺損傷の発症機転に密接に関与していると言われているが、その詳細については未だ不明の点も多い。我々はこれまでARDS患者の肺胞洗浄液を検討することによって、ARDS診断およびその病態生理解明ができるのではないかと考えて検討を行ってきた。本研究においては臨床的に敗血症性のARDSと診断された患者をはじめ集中治療を必要とする患者を対象に肺胞洗浄を施行し、得られた洗浄液中の細胞および液性成分について検討を加えた。肺胞マクロファージおよび多核白血球を固定し炎症性サイトカイン(IL-1β、IL-6、IL-8)、iNOS、Fas等の発現を免疫組織学的に検討したところ、肺胞マクロファージにおいてARDS急性期の患者においてのみ上記各物質の強い発現を認めた。特に敗血症性のARDSの発症機転と密接な関係があると考えられているiNOSの発現をARDS患者の肺胞マクロファージにおいてはじめて証明した。さらにRT-PCRを用いてこれらの諸因子の遺伝子発現を検討し、いずれの因子においても臨床的にARDSと診断した時点では強く発現しており、急性肺障害におけるこられ因子の重要な役割が示唆された。さらに臨床的に全身炎症症候群と診断される患者群について検討を加え、多臓器不全に移行する過程におけるこれら諸因子の推移について検討したところこれらの諸因子が多臓器不全を示唆するマーカとしても有用であることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 橋本悟: "ARDS発症におけるアポトーシス関連遺伝子の発現"第11回肺循環研究会.

  • [文献書誌] Ernst EJ: "Effects of antibiotics in a rat model"Antimicrob Agent : Chemother. 43(10). 2389-2394 (1999)

  • [文献書誌] Kobayashi A: "Expression of iNOS and inflammatory cytokines in alvedar macrophge"Chest. 113. 1632-1639 (1998)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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