研究課題/領域番号 |
10671479
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
西 望 香川医科大学, 医学部, 助手 (10145047)
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研究分担者 |
武田 繁雄 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (10227027)
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キーワード | 膀胱癌 / 浸潤 / 転移 / 細胞間接着 / E-cadherin / epithelin / autocrine growth factor |
研究概要 |
前年度の研究結果から、GST-fusion systemを用いて作製した組み換え型epithelin precursorはinclusion bodyを形成しやすいため、高純度の標品を得ることが難しく、また得られた標品の比活性が低いことが分かった。高純度、高比活性の組み換え型蛋白質を再現性よく作製できることがepithelinの生理作用を検討する上で重要なため、発現ベクター、発現条件の詳細な検討を行った。発現系として、GST-fusion system以外に、pET systemとpTrc systemを、また、各システムにおいて、正常なジスルフィド結合の形成を促進するthioredoxinの共発現系も検討した。さらに、真核生物において利用頻度の高いコドンに対応するtRNAを強化した大腸菌(BL21.Codon Plus)の効果も検討した。この結果、GST-fusion system+BL21.Codon Plusの組み合わせで最も純度の高い標品が、許容できる収量で得られることが分かった。しかし、この条件を用いて作製した場合でも、組み換え型蛋白質の比活性は文献に記載されている精製標品のものと比較して一桁以上低く、生理作用の検討には適さなかった。 今年度の研究結果から、大腸菌を用いた発現系はepithelin precursorには適さない可能性が示された。今後、真核細胞での発現を検討する必要があると考えられる。
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