研究課題/領域番号 |
10671481
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
西尾 俊治 愛媛大学, 医学部, 助教授 (20136328)
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研究分担者 |
岩田 英信 愛媛大学, 医学部, 教授 (40108379)
武田 肇 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (80294792)
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キーワード | 尿路結石症 / オステオポンチン / プロトロビンF1 |
研究概要 |
尿路結石発生に強く関与する尿中特異的蛋白質(α2-HS糖蛋白、オステオポンチン、プロトロンビンF1)を尿中から抽出し、尿路結石患者尿と正常人尿における量的違いについて検討した。 [方法]健康成人20人と尿路結石患者30人から尿中燐酸カルシウム結晶付随蛋白を別々に収集した。さらにイオン交換クロマトグラフィーをもちいて分離し、α2-HS糖蛋白、プロトロビンF1、オステオポンチンのピーク値を求め、各個人の尿中の各蛋白濃度を求めた。また、オステオポンチンについては新しいELISAキットが発売になったため、原尿をもちいて測定した。[結果]α2-HS糖蛋白に関しては両群間に有意な差を認めなかった。プロトロビンF1においては男性間においては両群間に差を認めなかったが、女性尿路結石患者において有意に尿中排泄量が低かった(P<0.01)。オステオポンチンは男女とも尿路結石患者におて有意に低く(P<0.01)、ELISA測定でも同様な結果であった。これらの蛋白の排泄量は尿量、カルシウム、蓚酸、尿酸、クエン酸排泄量との明らかな相関は認めなかった。[考察と今後の展望]昨年の報告のようにプロトロビンF1とオステオポンチンはα2-HS糖蛋白に比べ、強い抑制効果を有しており、さらに今回の結果から推察するとプロトロビンF1とオステオポンチンの尿中排泄量の低下が尿路結石発生原因の重要な問題のひとつと考えられた。今後はその事実が患者自身の代謝によるものか、結石患者尿の結晶にこれらの蛋白が付着するための2次的現象なのか検討する必要がある。
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