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1998 年度 実績報告書

DHL 癌 抑遺伝子産物の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 10671488
研究機関横浜市立大学

研究代表者

矢尾 正裕  横浜市立大学, 医学部, 講師 (00260787)

研究分担者 穂坂 正彦  横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
岸田 健  横浜市立大学, 医学部・付属病院, 助手 (60254166)
キーワードDHL遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / 腎細胞癌
研究概要

VHL遺伝子はvon Hippel-Lindau病の原因遺伝子であり、さらに散発例の淡明細胞型腎癌においても高頻度に変異、不活化が見出されており、この遺伝子がこれらの疾患の発生に重要な働きをしていると考えられる。そこでVHL遺伝子が変異、不活性化している腎癌細胞株へ野生型(wild type)遺伝子を移入し、transientの系でこの遺伝子の細胞増殖能に対する作用を調べた。VHL蛋白に対する抗体を用いた免疫染色法では、移入されたpVHL(1-213)(コドン1より213までのVHL蛋白)は細胞質および核内に微細均一に、またpVHL(54-213)(コドン54より213までのVHL蛋白)は主に細胞質に顆粒状に集族して発現が見られた。移入、発現したpVHL(1-213)およびpVHL(54-213)によりVHL遺伝子変異を持つ2種類の腎癌細胞株UMRC6、786-Oはin vitroでの増殖が抑制された。これら2つのisoformはマウス線維芽細胞株であるNIH3T3においても増殖抑制作用を認めた。一方pVHL(54-213)の変異体では野生型に比べその増殖抑制効果は減弱あるいは消失していた。遺伝子移入細胞ではその増殖能に比例してbromodeoxyuridine(BrdU)の取り込み抑制が認められた。以上の解析より野生型VHL遺伝子は細胞周期を負に制御しており、この遺伝子が変異不活性化した腎細胞癌のin vitroでの増殖も抑制することが明らかになった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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