1.MN/CA9発現腎細胞癌培養細胞の作製 MN/CA9 cDNAを発現Vecter BCMGSNeoの組み込んだ後、電気パルス法によりマウス腎細胞癌培養細胞RenCa細胞に遺伝子導入を行なった。得られたクローンのMN/CA9発現はMHA(Mixed Hemadsorption)法により確認した。 2.MN/CA9発現マウス腎細胞癌モデルの作製 MN/CA9導入RenCa細胞を、近交系マウスBAL/Bcの皮下に注入し、腫瘍の増殖を認めると共に、摘出した腫瘍をG250抗体により免疫組織染色を行い、MN/CA9の発現を確認した。 3.大腸菌によるMN/CA9抗原の作製 MN/CA9抗原のアミノ酸配列において、他の抗原とhomologyの低い領域の遺伝子PCRにて増幅し、vecterに取り込んだ。大腸菌に導入し発現した蛋白が、目的の蛋白であることをSDS-PAGEおよびWestern blotにて確認した。 4.家兎によるポリクローナル抗体の作製 この作製した蛋白をアジュバントとともに家兎に免疫し、採取した血清中の抗体価をELISAにて測定した。抗体が産生されていることを確認した、現在血清をaffinity精製中である。 5.マウスによるモノクローナル抗体の作製 MN/CA9発現RenCa細胞cell lysateを免疫抗原とし、抗NM/CA9モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを作製した。抗体の反応特異性は、従来報告されている抗体と同一であることが確認された。 6.single chain抗体の作製 ハイブリドーマより抗体遺伝子を分離し、single chain抗体作製のための遺伝子改変を行い、single shain抗体蛋白を大腸菌より得ている。現在、抗体の精製と活性の測定を行っており、抗体の臨床応用に向けた検討を予定している。
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