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2000 年度 実績報告書

前立腺癌の再燃と悪液質におけるIL6とIL8の病態生理学的意義の解明とその克服

研究課題

研究課題/領域番号 10671494
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

中島 淳  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10167546)

研究分担者 大東 貴志  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (80185371)
大家 基嗣  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00213885)
小津 兆一郎  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90296674)
村井 勝  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90101956)
キーワード前立腺癌 / IL-6 / 骨転移
研究概要

臨床的にIL-6と前立腺癌の浸潤、転移との関連性を明らかにするために、未治療前立腺癌患者77例を対象として、血清IL-6をELISA法により測定し、臨床病期、組織学的分化度、PSAとの関連性を検討した。臨床病期A,B,C,Dにおける血清IL-6値はそれぞれ1.2±0.2pg/ml,2.6±0.4pg/ml,2.5±0.5pg/ml,11.8±4.2pg/mlであり、臨床病期の進行とともに増加した。一方、高分化腺癌、中分化腺癌、低分化腺癌におけるIL-6値はそれぞれ4.6±1.7pg/ml,6.4±2.5pg/ml,14.2±10.8pg/mlであり血清IL-6と組織学的所見との間に関連性を認めなかった。血清IL-6が高値(≧7pg/ml)を示す群と低値群(<7pg/ml)に分けそれぞれにおける臨床データを比較すると、両者の間で年齢に有意な差を認めなかった(72.7±2.6歳と73.6±1.0歳)。一方、IL-6高値群における血清PSA,LDH,ALP値はそれぞれ1059.9±587.1ng/ml,234.9±59.9IU/L,790.4±278.8IU/Lであり、IL-6低値群(260.2±90.9ng/ml,167.8±5.4IU/L,324.5±44.0IU/L)に比べて有意に高い値を示した。また、performance status(PS)が1以上の症例における血清IL-6値は11.2±7.2pg/mlであり、PSが0の症例(5.9±2.0pg/ml)に比べて有意高い値を示した。骨転移の広がり(EOD)が0、1〜2,3〜4の症例における血清IL-6の陽性率はそれぞれ4%、23.5%,30.0%であり、EODが増加するに従い血清IL-6の陽性率も上昇した。以上の結果より、血清IL-6はdisease aggressivenessと関連することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Jun Nakashima, et al.: "Serum interleukin 6 as a prognostic factor in patients with prostate cancer."Clinical Cancer Research. 6. 2702-2706 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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