研究概要 |
平成10年度の研究進行状況は以下の通りである. (1). in vitro assay 1). 細胞株;ヒト腎癌細胞株(769-P,786-O,A-498,A-704),ヒト前立腺細胞株(PC-3,LNCaP),ヒト膀胱癌細胞株(HT-1197,HT-1376)(以上ATCCより購入)の細胞膜表面のCD40発現を,の蛍光抗体法にて検討したところ,769-P,786-O,PC-3,LNCaPにおいて陽性であった. 2). これらCD40陽性ヒト腎癌細胞株769-Pと786-Oにおける可溶性CD40ligand(Dr.WilliamC.Fanslow,Immunexより供与)の抗腫瘍効果を,1.MTT assay,2.thymidine取り込みにて検討したところ,769-Pにおいてより強い抗腫瘍効果が観察された. 3). この抗腫瘍効果のメカニズムを,769-Pについてapoptosis/necrosisの両面から検討するため,1.flow cytometry(PI staining),2.tripan blue stsiningにて検討したところ,apoptosisが観察された. (2). in vivo assay 1). 6週齢以上のCB-17/SCIDマウス(日本クレア)に,5x10^6個のヒト腎癌細胞株769-Pを腹腔内投与したところ,平均30-40日後に腫瘍にて死亡した. 現在までの研究進行状況は上記の通りである.今後は,in vivoにての可溶性CD40 ligandの,腎癌細胞株に対する抗腫瘍効果を検討する計画である.
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