研究課題/領域番号 |
10671503
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
松田 公志 関西医科大学, 医学部, 教授 (20192338)
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研究分担者 |
六車 光英 関西医科大学, 医学部, 助手 (10239460)
川喜田 睦司 関西医科大学, 医学部, 助教授 (50252458)
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キーワード | 低温 / RNA結合蛋白 / CIRP / 精子形成 / 男性不妊症 / 生殖細胞株 / レトロウィルスベクター |
研究概要 |
【研究の目的】我々は精巣において、32℃前後の体温よりも低い温度で発現が誘導されるRNA結合蛋白(CIRP)を同定、細胞増殖のコントールに関与していることを示した。またマウスの実験的停留精巣、ヒト精索静脈瘤患者の精巣でCIRPの発現が低下していること示し、CIRPの精子形成の温度感受性への関与が示唆された。本研究の目的はこの蛋白の精子形成における役割を明らかにすることである。【内容・結果】我々はCIRP遺伝子をレトロウィルスを用いて、マウス生殖細胞株GC-2 spd(ts)へ導入、発現量を変化させて細胞の分化、増殖への影響を観察しようと考えた。そのためマウス精子形成細胞株に遺伝子を導入、高発現させるためのレトロウィルスベクターの作製を行なった。レトロウィルスベクターの細胞における発現量を左右する責任部位がLTRにあることがわかっている。血液幹細胞への遺伝子導入において、一般に用いられているMolony murine leukemia virus(MoMuLV)のLTRよりもSpleen focus-forming virus(SFFVp)のLTRを用いた方がより高発現を示すことが報告された。そこでマウス精子細胞株に対して様々なLTRを用いたレトロウィルスベクターを作製、レポーター遺伝子(CAT)を用い発現効率の比較を行なった。またレポーター遺伝子としてMDR遺伝子を用いレトロウィルス産生細胞を作製、マウス生殖細胞株に感染後、それぞれの細胞におけるMDR遺伝子の発現をclony forming assayにて検討。更にセレクションされた細胞におけるMDRの発現をローダミンに対するefflux assayにて比較した。いずれもSFFVpのLTRを用いた場合がもっとも効率が良かった。
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